やり方を初歩から丁寧に学んだよ♪カービング技法を使ったコインケースの作り方
地元のハンズのワークショップを利用してカービング技法での絵付きのコインケース作ってきました
指導はTAMURAKOの依田先生です
【 今 回 の 大 ま か な 製 作 手 順 】
①下絵を革に写す(下絵を鉛筆でトレーシングペーパーに写す→ヌメ革を水で濡らす→鉄筆でなぞってヌメ革に下絵を写す)
②スーベルカッターの使い方の練習(練習用のヌメ革を水で濡らし直線や曲線を実際に描いてみる)
③水でヌメ革の表面を濡らした後でスーベルカッターを使い下絵の線をなぞって線を彫る
④べベラーなどを9種類の金具を使って刻印を打ち絵を盛り上げるようにカービング加工する
⑤マグネットホックを取り付ける
⑥縫い糸を選んで脇から縫っていく
⑦蓋側の2枚を重ねて(真ん中にタグを挟む)縫っていく
⑧綿の布で磨く、革用のクリームで磨く(革用クリームはお土産で持ち帰り)
革(レザー)カービングって何?
カービングは簡単に言えば彫刻の事で、革のカービング技法の元はイベリア半島で発展した「切り込み革細工」がルネッサンス時代に最盛期を迎えたことに始まります。アメリカの西部開拓時代に馬具やガンベルトなどにレザーカービングが展開され盛んに使われました。西部劇で見たことがある人も多いと思います。日本では、1970年代にアメリカから工具や教本が輸入され紹介されたことから広まったとされます
材料は本体のヌメ革2枚、タグ用革1枚です
*既に縫い穴が機械で空いています
*マグネットをつける穴も既に空いています
*タグの色は赤、こげ茶、緑、黒などから選べました
水を含んだスポンジを使って下絵を写すためにヌメ革を湿らせます
*ヌメ革は爪でも表面に簡単に傷がつくのでスポンジで水を含ませるときも擦らないようにしましょう
トレーシングペーパーに下絵を鉛筆で写し濡らしたヌメ革に乗せ上から鉄筆でなぞって革に写します
*トレーシングペーパーの上から直接鉄筆でなぞると圧が強すぎるのでもう1枚透明なペーパーを使っています
練習用のヌメ革とスーベルカッター(スェーベルナイフ)です
取扱説明書です
*商品の説明書きにはスェーベルナイフとありますがスーベルナイフやスーベルカッターとの表記が多いです。私はスーベルカッター表記に統一したいとおもます
依田先生のスーベルカッターの使い方のデモ
*遠い方の刃を使います
*人差し指は添えるだけです。。。が、どうしても力が入りますね
自分でも練習します
スーベルカッターのキレが良くなるようにルージュスティックの細かな研磨剤がついた革で刃を研いでいます
*ルージュスティックは「青棒」「青砥」とも呼ばれる革包丁などを研ぐための研磨剤です
*トコ(裏)面に縫ってある方から軽く研いで銀(表)面の方で仕上げ磨きティッシュで拭き取ります
練習を終えていよいよ本番
スーベルカッターで彫り終えました
*多少下絵と違ってきてますがこの後刻印を打つので多少ごまかしが効きます
依田先生のべベラーを使ったカービングの実演
*参加者6人全員が周りに集まって先生の手元を見ています
*べベラーの当て方と木槌で軽く叩いていく様子を目の前で実演しています
こちらが今回使うべベラーです
スーベルカッターで引いた線の外側に沿ってべベラーで叩いて立体的に革を彫り進めます
*どこから浮き上がらせるかの順番が大事で見本品か見本品のコピーを見ながら考えて実施します
第一段階が終了しました
この打刻金具を使って間を埋めます
新しい金具を使うたびに依田先生の金具の使い方の説明とデモが実施されました
この金具で花びらなどのドロップ型の凹を描きます
2つ使って描いた後はこんな感じ
この金具では波波模様が出来ます
Vの字模様が描けます
*下にいくに従って小さくなるように模様をつけていきます
丸に渦巻きが描けます
大きなつけまつげのような模様が描けます
小さな丸模様が描けます
たくさんの金具を使って(使う前には必ず先生の説明とデモ付き)デザインが完成していきます
途中経過です
最後にスーベルカッターで再度ニュアンスを色々つけてカービング図案が完成しました
10時半開始でカービング加工をし終えたここまでで1時半(3時間経過)になっていました
全員カービング加工が終了を待って昼休憩(1時間)になりました
今回使うマグネットホックの部材です
切れ目に脚2本を入れて薄い金具を間にはめて菱目打ち金具を使って内側に折り曲げます
表から木槌を使って軽く叩いて仕上げます
縫う前に先生の手順説明
脇から縫い始めます。上は2重に糸を回して強度を高めます
ヌメ革はライターでの焼きしめをすると焦げるので最後に返し縫いをした後は短く切ってボンドを塗って縫い穴に目打ちで押し込んで留めます
調子良く平縫いで縫っていったのに間違いが発生!
*縫い合わせる革の向きが間違っています!
*色を引き抜いて途中からやり直しです
*手縫の良い点はこういう失敗をしてもやり直せる点ですw
2枚が重なる部分は両方とも2重に糸をグルグルと回します
縫い始めて1時間で4人が作り終えました。あと2人ももう少しだったので順調に終わったようです
*同じ図案なんですが微妙に違ってますね
《 家 で の 記 念 撮 影 》
久しぶりのカービング加工でしたが楽しく作り終えました
こんな感じにパカッとあく形なので中の小銭が見やすい使いやすいデザインで
太っ腹の主催のTAMURAKOから2500円相当の栃木レザー製革用クリームがお土産
*綿の布(使い古しのTシャツなどが良いそうです)に塗り込んでから優しく塗り込むそうです
《 作 り 終 え て の 感 想 。。。》
私以外は初めての方ばかり(しかもレザークラフト2回目というご夫婦も)でしたが依田先生の丁寧な説明とデモと事前練習のおかげでみんな作品を作り終えることが出来ました。私が最後にカービング技法を実施した作品制作から何年経ったのでしょう?コロナ禍前なので多分4年半は経ってますね。私が当時制作した作品を今年先生に見せて周りのワークショップの参加者の反応の良さでワークショップでカービングを使ったレザークラフト作品をワークショップで作るきっかけになったようです。すっかり忘れてた私も少しずつ思い出して楽しい制作時間を過ごす事が出来ました。出来上がりを見るに同じ下絵だったはずなんですが微妙に違うのもご愛嬌ですね。ハンズのワークショップに指導員を派遣しているTAMURAKOではワークショップ用に打刻する金具を揃えたそうなのでカービング技法を使った作品を作るあちこちのハンズのワークショップを定期的に開催するとの情報を得ました。また新たな作品を作る事が出来ると思うと心が躍ります♪
《 過 去 に カ ー ビ ン グ 技 法 を使 っ て 作 っ た 革 小 物 た ち 》
過去に2019年1月から2020年1月の間に5回カービング技法を使ったレザークラフトを経験してました
5回参加して制作した作品たち
*時間が経っているのでみんな飴色に変わってきています
過去作と今回のコインケースを並べてみました。作り方はこちらをみてね
*左は今回の作品で右は2019年1月に初めてカービング加工して作った
*5年半経ったのでヌメ革が飴色に変化しています
*製作後にハトメを開けて手作りレジンチャームをつけてます
手帳ケースです。作り方はこちらを見てね
*スタッピングという技法でバスケットウェイブという種類の模様の刻印を主に使ってます
手鏡とリップケース。。。リップケースが行方不明。。。
作り方の記事はこちらから
イニシャル付きのキーホルダーです
*周りを牛レースでダブルステッチ編みで飾り編みしています
カービングでイニシャルを入れたファスナーポーチです。作り方はこちらを見てね
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